18トリソミーの寿命は?出産・中絶を選択する理由や苦労を解説します

出生前診断
Portrait of cute baby boy with Down syndrome on the bed in home bedroom

「18トリソミーの子は何歳まで生きれるの?寿命を知りたい」
あなたは今、そうお考えではありませんか?

おなかに子を宿したけど、その子が18トリソミーかも知れない。でも、お医者さんには怖くて聞けなかった。
もし、18トリソミーの子を産んだらどれくらい生きれるのかネットで知れたら理想的ですよね。

そんなあなたに朗報です。
この記事では現役の医師が18トリソミーの寿命について解説しています。

さらに、18トリソミーの子を宿した親が実際にその子を出産するのか中絶するかの決断の支えになる情報を、複数の実体験をもとに紹介しています。そのため、18トリソミーの子供とどう向き合うのかについての不安が軽減されます。

今回は、18トリソミーの寿命や、18トリソミーの子を中絶した場合と出産した場合について解説していきます。

18トリソミーのことを深く理解して少しでも心配が無くなるために、この記事がお役に立てば幸いです。

18トリソミー(エドワーズ症候群)患者の寿命

18トリソミー(エドワーズ症候群)患者の寿命

18トリソミーの平均寿命は3日から2週間と言われています。18トリソミー(エドワーズ症候群)を持った子供は心疾患をはじめとした様々な先天性の疾患が起こるため、妊娠中に亡くなってしまうケースが少なくありません。

しかし、合併症が少ない場合や、重症になる症状が少ない場合は治療の見込みがあるため、個人差による部分が大きく、20歳まで生きる18トリソミーの患者さんもいらっしゃるなど一概に寿命が短いとは言えません。

年齢死亡数
0歳2363
1歳141
2歳39
3歳18
4歳7
5-9歳20
10-14歳7
15-19歳0
20-24歳1

上図のように18トリソミーの子の多くは1歳を迎えることなく亡くなられ、1ヶ月生きることのできる赤ちゃんは約50%、1年生きることができる子どもは約10%です。

18トリソミー(エドワーズ症候群)の子の中絶

日本では母体保護法によって、中絶できるのは妊娠22週未満と定められています。出生前診断で子供が18トリソミーと診断された場合に中絶を選ぶ選択肢について考えていきます。

中絶の現状

中絶をした女性

2013年から2017年までに出生前診断を受けた5万1139人のうち、検査で胎児の異常が発見された人は933人います。このうち、妊娠を継続した妊婦はわずか26人です。

胎児に異常がある場合に中絶する親は90%を超えることがわかりました。

また、千葉大学が実施した人工中絶に同意できるかについて妊婦に行った調査の結果、「避妊に失敗した時に中絶を認める」と回答したのが18%なのに対し、「胎児の異常で中絶を認めて良い」と回答したのは80%でした。

この結果から、一般的にも胎児の異常による中絶を認める意見が多いことがわかりました。

中絶を決意する理由

中絶を決意した女性

中絶を選択する理由は様々ですが、「産んだ後、その子を育てることが困難」であることが最も多い理由です。18トリソミーの子は容態が急変することも多く、常に見守っている必要があります。このほかにも、医療費が必要になることもあり、中絶をすすめる医者もいます。

また、18トリソミーの子の親は高齢者であることが多いため、自分の寿命が尽きた場合に子どもは大丈夫なのかと心配する家庭も少なくありません。

もちろん、どの家庭も簡単に決断しているのではなく、夫婦間で話し合い、悩んだ上で苦渋の決断をしています。

中絶する場合の苦労

中絶して苦労する女性18トリソミーと診断され、中絶を選択した女性の多くは中絶を選択する時も、選択した後にも苦しめられています

悩みに悩んだ上で中絶を選択しても、実際に中絶をするまではお腹に自分の子供がいるのを実感して辛い思いをしています。

さらに中絶した後も、もし産んでいたらどうなっていたのだろう、間違ったことをしてしまったのでは無いかと思い悩んでしまうことも多く、その感情が完全に消えることはありません。

実際に女性の中には、中絶手術のことをフラッシュバックしたり、中絶手術や子供の悪夢を見る人もおり、うつ病になる方も少なくありません。

18トリソミー(エドワーズ症候群)の子の出産

出生前診断で18トリソミーと診断されて実際に出産をするのは僅か10%程度です。出産を選ぶ場合の理由や生活について紹介します。

出産を決意する理由

出産を決意する女性

18トリソミーと診断された赤ちゃんを産む家庭も、他の家庭と同じように悩み苦しんで決断していますが、それでも出産を決意する家庭もあります。

例えば、自分の意志で子供を殺すという罪悪感から中絶に踏み切れず出産を決意する家庭や、年齢的に次の子供を産むことが厳しいため決意する家庭など、必ずしも前向きな理由とは限りません。

また、一度中絶を決断した後、次に授かった子が再び出生前診断で陽性となった夫婦は運命的なものを感じて、21トリソミーの子の出産を自然と決断できたそうです。

産む場合の苦労

産んで苦労する女性

しかし、障害を持っていても頑張って育てると決めても、実際に18トリソミーの子を産んでから親が想像以上に苦労するケースも多いです。

お腹を痛めて産んだ子を頑張って育てようと決意して産んだものの、育てることは難しく、親がうつ病になるケースも珍しくありません。実際に発達障害児を育てることは健常児を育てることと比較して格段にストレスが多いと言われています。

また、親が自分で育てることが難しくなると施設に預けることになるのですが、どの知的障害者用の施設も満員か空きが少ないのが現状です。そのため、自分の身をすり減らしながら子育てを行なっている親も多いです。

産んだ後の生活

産んだ後のダウン症の子供との生活

出産後、実際に18トリソミーの子を育てるのは非常に大変です。出産直後の赤ちゃんは、想像以上に小さく、奇形もあるため自分の子供と認められない親もいます。さらに、産んでからしばらくはNICU(新生児集中治療室)で育児をすることになり、面会も十分にできません。

晴れて自宅療養になったとしても、常に体にチューブを入れた生活を送ることになります。寿命の短い18トリソミーは、いつ容態が急変してもおかしくないため常に子供を見守っている必要があり、親の身体が壊れていく危険もあります。

このように、一般家庭に比べてさらに育児が大変になりますが、多くの家庭が子供と充実した生活を送っています。

例えば、18トリソミーの子を持つTeam18という団体があります。この団体では18トリソミーの子を持つ家庭の生活をより多くの人に知ってもらうために、全国で写真展を開催しています。

難病を乗り越えながら、一緒に海へ出かけたり、アメリカに行ったりと、他の子と同じように、旅行を楽しんでいることが分かります。

また、珍しい病気であるため、同じ病気の子供を持つ親同士の繋がりが大いのも特徴です。同じ経験を持つ親同士で情報交換や思いを共有することで励まし合い生活しています。

18トリソミー(エドワーズ症候群)寿命まとめ

今回は18トリソミー子の寿命と、その家族の生活について紹介しました。

自分の子供が18トリソミーと診断された場合、他の子に比べてその子の寿命は短いことがわかっていますがその場合に中絶するのか、出産するのか、どちらが正しいという訳ではありません。

18トリソミーの子を宿した時、その子とどう向き合うのかについて、この記事がお役に立てば幸いです。

Author

東京プレイヤーズクリニック院長。2016年に帝京大学医学部卒業後、都内の病院にて臨床研修を経て2018年9月に東京プレイヤーズクリニックを恵比寿に開設。累計500人以上の患者を診察する人気医師。

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