「妊娠中ってどうすればいいの?」
あなたは今、そのようにお考えではありませんか?
妊娠が発覚したけれど、妊娠中に「この食べ物を食べちゃダメ」とか、「これをした方がいい」など、何も分からないですよね。
そのようお悩みを抱えている方に「妊娠中に気をつけるべきこと&やった方がいいこと」をご紹介します。
また妊娠中に起こる「体の変化や症状」、万が一「体に異常が現れた時の対処方法」もご紹介するので、無事に健康な赤ちゃんを産むことができるでしょう。
妊娠中に何をしたらいいのか分からず不安を抱えてる人に、この記事がお役に立てれば幸いです。
目次
妊娠中に気をつけることは?
妊娠中に気をつけることは、以下の4つが挙げられます。
これらの中には、お腹の中の子供に大きな影響を与え、奇形や流産、早産の原因になるものあります。
カフェインと生魚の摂取
カフェインは血管を収縮させるため、赤ちゃんへの栄養・酸素供給の妨げになります。
詳しい原因は分かってはいませんが、カフェインを1日300mg以上摂取した妊婦は、1日150mg未満の摂取量に妊婦比べて、流産のリスクが2倍になることが研究によって明らかになっています。
そのため厚生労働省は、妊娠中の1日当たりのカフェイン摂取量を、200 mg(コーヒーをカップで2杯)に制限するように発表しています。
マグロなどの生魚を摂取すると、胎児の発育に影響を及ぼしたり、感染症に感染することがあります。
食物連鎖の上位に位置するマグロなどの大型の肉食魚は、体内に水銀を多く蓄積していることがあります。
人は食べ物から得られる水銀程度ならば、体内に排出できますが、胎児は体外に出す機能が備わっていなく蓄積されてしまいます。
蓄積された結果、「音を聞いた時の反応が1/1000秒遅れる」といった障害がみられる可能性があります。
他にも抵抗力の弱っている妊娠中は、生魚による食中毒感染の危険性が高まります。
以下の食べ物には、ノロウイルスやアニサキスなどの食中毒の原因となる細菌が多く含んでいます。妊娠中は以下の食べ物を避けるようにしましょう。
避妊をしないセックス
精液の中に含まれている成分により、子宮を収縮させてしまうことがあるため、流産や早産につながる危険性があります。
また精液中に含まれている細菌によって、絨毛膜羊膜炎などの感染症なる恐れもあるため、妊娠中はコンドームが必要です。
胎盤が安定する「安定期」に入るまでは、基本的に子宮への刺激を避けるようにしましょう。安定期以降は、お腹の張りや不正出血がある時以外は基本的に大丈夫です。
喫煙とアルコールの摂取
タバコのニコチンによって母体の血管が収縮し、赤ちゃんに栄養や酸素が行き届かなくなり、出生体重が少なくなったり、乳幼児突然死症候群になりやすくなったりします。
またアルコールの影響により、成長障害や奇形を持つ可能性が高くなることが明らかになっています。
そのためアルコールの摂取と喫煙は絶対にやめましょう。
市販のかぜ薬・鎮痛剤の服用
「イブプロフェン」や「ロキソプロフェン」などを含んだかぜ薬や鎮痛剤を服用すると、胎児の器官などの形成に影響を及ぼす可能性があります。
脳や神経、手足など、胎児の体を形成している「妊娠4週から15週」の間は特に注意が必要です。妊娠後期の「16週以降」は薬によっては影響がでることもあります。
それゆえ市販の薬を飲む場合は、自身で判断をせずに医師に相談するようにしましょう。
妊娠中にやるべきことは?
妊娠中にやるべきことは、以下の3つになります。
妊娠中の体づくり
葉酸を摂取する
葉酸は、胎児がお腹の中で「細胞分裂や成熟」をすることに大きく関係しており、健康に成長するために欠かせない栄養素です。
それだけでなく、胎児が先天性の神経閉鎖障害になることを防ぐ効果もあります。
葉酸は枝豆や小松菜などに含まれており、1日あたり480μgを摂取することを厚生労働省が推奨しています。
健康な子供を産むために体重管理をする
妊娠中に体重が増えるのは一般的なことですが、増えすぎは胎児の成長に影響を及ぼします。
血圧が高くなることで発症する「妊娠中毒症」や、血糖値の上昇による「妊娠糖尿病」は「体重の過剰な増加」によって引き起こされることがあり、未熟児や内臓の不成熟の原因になります。
一方で痩せ過ぎも、胎児への影響不足で「低体重児」が生まれる大きな原因になります。
適正体重として「BMI」を基準にして考え、以下のように体重管理をする必要があります。
※BMI=妊娠前の体重[kg]÷(身長[m]×身長[m])
BMI | 肥満度 | 理想の体重増加(合計) |
18.5未満 | 痩せ | 8~12kg |
18.5以上~25.0未満 | 標準 | 7~12kg |
25.0以上 | 肥満 | BMIが25,26ならば5kg それ以上ならば医師と相談 |
妊娠初期(~15週)は胎盤が完成していないため、胎児の成長に母親の栄養摂取量は大きな関係はありません。妊娠初期はつわりの時期とかぶるため、栄養を過度に気にせず食べれるものを食べるといいでしょう。
一方で妊娠中期(16週~27週)は「胎盤」が完成し、胎児へ栄養が送られるため、バランスの良い食事を心がけ、体重を管理をしていく必要があります。
妊娠後期は(28週~)は安産に向けて、体重をあまり増やさないようにし、多くても1週間の体重増加は500gに抑えましょう。
母乳マッサージをする
妊娠中からおっぱいのマッサージをすることで、乳房や乳首が柔らかくなり「母乳」の出がよくなります。
注意すべきことは、妊娠初期と妊娠中期には母乳マッサージを行ってはいけないということです。乳房を刺激することで子宮収縮が起こる可能性があるため、妊娠後期からマッサージを行うことが一般的です。
そのため母乳マッサージをする前は「医師」に相談し、個人に合ったやり方を教えてもらいましょう。
赤ちゃんを育てる環境作り
育児用品を購入する
最低でも上記の育児用品を揃えておく必要があります。
赤ちゃんが生まれてからだと、育児用品を購入する時間が無かったりする恐れがあるため、必要なものをリストアップして早めの購入をおすすめします。
また、新生児の成長スピードはとても早いため、衣類などの成長と共に使用できなくなるものは、必要最低限の購入に抑えておくと良いでしょう。
この他にも、ベビーベットの配置場所を決めたり、育児用品の収納場所を決めておきましょう。
出産関連の手続きの準備をする
一般的に上記の手続きが必要になってきます。予め書類の準備をできるものもあるため、出産前に書いておき、出産後に旦那さんに提出してもらうことが望ましいでしょう。
また出生届に関しては「赤ちゃんの名前」を記述して提出するため、予め名前をつけておくことがおすすめです。
赤ちゃんの育児方法を知る
育児方法を知る
少なくとも、上記のことは知っておく必要性があります。
前もって育児の知識をつけていないと、「お風呂の入れ方」が分からず「やってはいけない洗い方」などをして、赤ちゃんに悪い影響が起きる可能性などあります。
そのため夫婦共に育児本を買って勉強したり、Youtubeで見て学んだり、両親学級に参加するといいでしょう。
赤ちゃんとの生活のイメージを持つ
(画像引用)
生後1ヶ月の赤ちゃんのスケジュールは上記の通りです。
生後間もない頃は母乳を1度に多く飲むことができないため、授乳のペースが2~3時間おきにあり、夜中まで周期が続きます。
夫婦共に身体的・精神的に辛いですが、共働きの場合は1日ごとに授乳を交代制にしたり、専業主婦の場合は休日に旦那さんに任せたりして、一緒に乗り切ることが重要です。
周りのサポート環境を整える
旦那さんに赤ちゃんとの関わりを持たせる
妊娠中から赤ちゃんに関わってもらうと、出産後の育児の協力がスムーズいくことが多いです。
例えば「お腹の赤ちゃんに話しかけさせたり」、「産婦人科医の説明を一緒に聞いたり」することが有効です。
赤ちゃんとの関わりを持つことで「父親としての自覚と期待感」が育つため、胎教などの簡単なことから旦那さんを関わらせましょう。
旦那さんに家事の協力を求める
妊娠中は「情緒が不安定」になったり、つわりによって「ストレスがたまり」、「些細なことに敏感」になりやすくなったりします。
その中でも、旦那さんに対するストレスが普段より溜まりやすくなる傾向があります。
そのため旦那さんに「買い物」や「洗濯」などの家事の協力を求め、できるだけ母体に負荷がかからないようにする必要があります。
また産後すぐに体が回復するわけでないため、旦那さんの家事の協力は必要不可欠です。
家事を習慣化させるコツとしては、完璧を求めすぎずに大目に見るようにし、感謝の気持ちを伝えてあげると、旦那さんが自発的に行うようになるでしょう。
妊娠中に起きた旦那さんへの気遣いのない行動やストレスは、一生覚えているものです。今後の夫婦生活に支障をきたす場合もあるため、遠慮なく旦那さんを頼るようにしましょう。
保育園・託児サービスを調べる
「共働きの場合」や「専業主婦で母親が病気になった時」などに、保育園・託児サービスが必要になってきます。
近くに両親や親戚が住んでいる場合は預けることができますが、いない場合は託児サービスや保育園を使うことが一般的です。
復職をする方は、早めに近くの保育園を調べることをおすすめします。
妊娠中に起きる体の変化や症状は?
ここでは、妊娠中に起きる体の変化や症状を解説していきます。
つわりが起きる
妊娠中は吐き気だけでなく、匂いに敏感になったり、食べ物の好みが変わったり、眠気に襲われやすくなります。
個人差はありますが、妊娠4週から15週ごろまで続くことが多いです。ピークはだいたい8~9週頃です。
つわりの嘔吐によって水分を失ったり、食べ物を受け付けないことが多いため、水分補給は欠かさず、食べれそうなものを少しでも食べるようにしましょう。
頭痛が起こりやすい
妊娠初期に多く起こるのが「偏頭痛」です。
妊娠中の女性ホルモンの分泌量増加により、自律神経のバランスが崩れることが大きな原因と考えられています。
また妊娠中期・後期は、後頭部から首筋にかけて痛みむ「緊張性の頭痛」が起こりやすいです。
妊娠によって姿勢が悪くなったり、運動不足や精神的ストレスが主な原因とされています。
「偏頭痛」と「緊張性の頭痛」の一時的な対処法として、「天柱」と「風池」と呼ばれるツボを押すことが有効です。
(画像引用)
他にも、血液の流れをよくするために「お風呂に入ったり」「適度な運動」をすることもおすすめです。
便秘になりやすい
妊娠中は、女性ホルモンである「黄体ホルモンの分泌量」が多くなり、その影響で消化器官の収縮を抑制していまい、腸の動きが悪くなります。
またつわりによる「水分不足」や「食物繊維の不足」、「運動不足」によっても腸の働きが低下するため、妊娠中は便秘になりやすいです。
便秘による胎児の影響はありませんが、母体へのストレスになることは問題です。
そのため、1日2ℓ近い「水分補給」とリンゴやキノコなどに含まれている「食物繊維」を摂取するよう心がけましょう。
おりものの量と色が変化する
妊娠中はおりものの「量」が増え、「色」も変化することが一般的です。
なぜなら妊娠中は、おりものの原因となる「黄体ホルモン」を分泌し続けるためです。
妊娠前は、排卵後の黄体ホルモンが分泌される「黄体期」に、徐々にホルモン分泌量が少なくなりますが、妊娠中は少なくなりません。
そのため通常よりおりものの量が増え、色が「乳白色」「白っぽく」なることが多くあります。
もし妊娠中に体の異常が起きた場合は?
妊娠中に「急な出血」や「激しい痛み」などの異常が起きた場合、以下の2つを行いましょう。
産婦人科に行く
妊娠初期には「着床出血」という正常な出血が起こりますが、それ以外での出血や褐色のおりものが現れた場合、すぐに産婦人科に行く必要があります。
これらの症状は、流産の可能性や子宮外妊娠、早産、前置胎盤などの危険性があります。
出血以外にも下腹部の強い痛みや、子宮のに強い痛みがかかる場合も産婦人科に行くようにしましょう。
救急車を呼ぶ
出血が止まらなかったり、動けないほどの激痛を感じたりする場合は、速やかに救急車を呼びましょう。
お腹の子供の命に関わることなので、救急車を迷わず呼ぶことが重要です。
ちなみに陣痛の場合でも救急車は呼ぶことは可能です。しかし、「激しい痛みや大量の出血」がなく「急なお産」ではない場合など、呼ぶ必要があまりない場合は控えるようにしましょう。
もし自分で判断が分からない場合は、東京都の救急連絡センター、大阪府の救急安心センターの電話番号である「♯7119」にかけてみましょう。
医師や看護師などの医療相談員が、24時間無休で母体の症状に基づく緊急性の判断や、近くの医療機関への案内などをしてくれます。
妊娠中まとめ
この記事では、妊娠中に「気をつけること」や「やるべきこと」、「体の変化や症状」などを解説しました。