中絶

中絶手術が原因で後遺症が残ってしまうことはある?

中絶手術による後遺症は、中絶を検討している方であれば誰でも気になることかと思います。中絶手術が原因で起きる後遺症には下腹部痛や出血、感染症などがありますが、重症化することはめったにありません。ただし中には重い後遺症を発症するケースもあるため、中絶手術を受ける際は後遺症にはどのような症状があるのか、リスクを抑えるための対策にはどのような方法があるのかを知っておくことが非常に大切です。

そこでこの記事では、中絶手術が原因で起きる後遺症の症状例に加え後遺症を避けるための対策について詳しく解説していきます。

一時的な症状

中絶手術の後には、一時的に以下のような症状が現れることがあります。

原因 子宮回復 手術 麻酔
症状 腹痛 出血 気持ち悪い・ぼんやりする、めまい・頭痛、胃部不快感・嘔吐、逆行性健忘

中絶手術によって子宮の内容物が取り出されると、妊娠中に大きくなっていた子宮は元のサイズに戻ろうと収縮します。子宮収縮時には痛みが伴うことがありますが、痛みの程度は生理痛ぐらいのものであるのが一般的です。痛みがあることは子宮が回復していることの証明であるため基本的には心配はいりませんが、あまりにも痛みが強い場合には医師にその旨を伝えましょう。

出血も痛み同様にいつもの生理で見られるようなもので、出血量には個人差があるもののほとんどは日数の経過とともに減少していきます。大量に出血したとしても、時間が経つにつれて量が少なくなるようであれば正常範囲内です。ただし出血量が多い状態が長く続く場合には、病院へ行って医師に相談した方が良いでしょう。

また中絶手術は麻酔をかけて行われるため、人によっては麻酔が効きすぎて気分の悪さやめまい、頭痛などの症状が生じることがあります。非常にまれなケースとして逆行性健忘(発症前の出来事に関する記憶を思い出せない症状)が起こることもありますが、これらの症状は手術後目覚めてから30分から1時間程度安静にしていれば収まるため心配はいりません。

手術要因にともなう合併症

中絶手術が原因で起こる合併症にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、合併症の発生頻度から身体的・精神的症状例、合併症が起こる原因にいたるまでを詳しく解説していきます。

発生頻度

現在の日本では中絶手術に対する医療環境が整えられているため、合併症が発生する頻度はごくわずかです。合併症が発生した場合であっても重篤化するのはわずか1%未満とされており、これは出産時の合併症発生率の14分の1ほどの確率です。

中絶手術を要因とする合併症発生率は年々減少していて、現在ではほぼゼロに近い確率となっています。ただ合併症発生率は妊娠周期が長くなるほど上昇するため注意が必要です。

中絶手術後早期に見られる重篤な合併症としては、子宮に穴が開く子宮穿孔や大出血、子宮頸管裂傷などがあります。また手術後しばらく経って発生する合併症としては出血と重い感染症があり、これは本来取り出すべき胎盤の断片が子宮内に残ってしまうことが原因で起こるものです。

中絶手術にともなう主な合併症

中絶手術が原因で起きてしまう主な合併症は、以下の通りです。

  • 子宮内容遺残
  • 子宮頸管損傷
  • 感染症
  • 子宮穿孔
  • 大量出血

中絶手術は初期の場合、子宮頸管を拡張して専用の器具を挿入し子宮の内容物を取り除く方法が用いられます。開腹手術のように実際に目で見ながら行う方法ではないため、まれに内容物を全部取り除くことができず組織の一部が残ってしまうことがあります。

また子宮頸管損傷は急激に子宮頸管を拡張したり、経験の浅い医師が鉗子などの手術器具の取り扱いを誤ったりすることで起こる合併症のひとつです。ただ子宮内容遺残も子宮頸管損傷も事前に対策を講じる病院がほとんどであるため、発生頻度は最小限に抑えられています。

感染症や子宮穿孔、大量出血はこれらの合併症の中でも発生率が極めて低く過度に心配する必要はありません。ただし、感染症に関してはもともとクラミジアなどの性病に感染していると中絶手術によって骨盤腹膜炎などの重篤な合併症を併発する危険性が高くなるため注意が必要です。

なぜ合併症が起きてしまう?

中絶手術の合併症はどのようなことが原因で起きてしまうのでしょうか。ここでは、合併症が起こる原因について詳しく解説していきます。

手術中に子宮内を傷つけてしまった

中絶手術では、子宮頸管に専用の器具を挿入して内容物を取り出す方法が取られます。手術ではまず器具が挿入できるよう子宮頸部を広げる処置を行い、次に器具を子宮内部まで挿入して器具でかき出すもしくは吸引する処置を行います。

子宮の内容物を取り除く処置は、実際に目で見ながら行うわけでありません。そのため場合によっては器具で子宮を傷つけてしまうことがあり、これは経験の豊富なベテランの医師であっても起こり得るものです。また子宮奇形や子宮筋腫などの子宮疾患がある場合には処置が難しくなるため子宮を傷つけやすく、また組織の取り残しも起こりやすいとされています。

感染症を引き起こしてしまった

子宮頸管を広げて行う中絶手術は、もともと感染症にかかるリスクが高い状態にあります。日本では医療機関の衛生状態が整えられているため感染症にかかる確率は非常に低いですが、母体がもともとクラミジアなどの性病に感染している場合は注意が必要です。

性病感染の状態にある場合、手術による感染症リスクが増大してしまいます。感染症は悪化すると最悪の場合不妊症になってしまうこともあるため、感染症リスクを最小限に抑えるため手術前には感染の有無を調べる検査(おりもの検査や血液検査)を行うのが一般的です。

心理的な後遺症

心理的な後遺症は、「出産したくても経済的・環境的理由などで中絶せざるを得なかった」という背景を抱える女性に比較的多くみられる症状です。手術後は中絶したことを後悔して大きな悲しみに苛まれ、罪悪感や不安、怒り、うつなどの感情に支配されて自分を否定的に捉えてしまう方が少なくありません。

このような心理的な後遺症に悩むのは10代の若い女性や別居・離婚を経験した女性、1回以上の中絶歴がある女性などに多く、通常は中絶から6か月程度経つ頃には消えてなくなりますが、中には症状が悪化してPTSD(心的外傷ストレス)を発症してしまう方もいます。

PTSDはあまりにも辛い経験をしたことで激しい恐怖感や無力感、捉われ感、自制心の欠如などを引き起こす心理的障害のことです。本来人は自分自身の心を守ろうとする防衛機能を持っていますが、PTSDになると心の防衛機能が正常に働くなり自分自身の精神状態や行動を制御できなくなってしまいます。これによって異常な行動や重い人格障害、フラッシュバックなどをきたす深刻な精神症状に苦しめられることがあります。

中絶による心理的な後遺症に悩む女性の多くは、自身の症状や苦しみを周囲や医師に打ち明けることができずに一人で抱え込んでいる傾向にあるのが実情です。特にパートナーとの意思疎通がうまく行われていない場合ほど、症状は悪化するとされています。

後遺症を避けるための対策

中絶手術で後遺症を発症することはまれではありますが、可能性はゼロではありません。後遺症のリスクを最小限に抑えるためには、どのような対応を取れば良いのでしょうか。ここでは、後遺症リスクを抑えるための対策について解説していきます。

妊娠初期に中絶手術を受ける

中絶手術は妊娠周期によって手術方法が異なります。妊娠初期(妊娠12週未満)では、専用の器具を用いて胎児と他の付随組織を取り除く掻爬(そうは)法もしくは吸引法が選択されます。掻爬法と吸引法は母体にかかる負担が少なく、後遺症が発生することもほとんどありません

一方妊娠中期(妊娠12週~22週未満)の場合は初期の手術方法とは違い、分娩で行われます。分娩とは、通常の出産と同じように陣痛によって胎児を外部に出す方法です。中絶の場合には子宮収縮剤を使用して人工的に陣痛を起こし胎児を取り出すことになり、母体への負担は初期のころと比べ格段に増大します。

また中期中絶は手術自体の難易度も上がるため、子宮内容遺残や子宮頸管の損傷、大量出血などの合併症を引き起こす確率が高く、安全性が確保できないことを理由に中期中絶を行わない病院も多いのが現状です。

母体保護法指定医のいる病院で手術を受ける

中絶手術は、母体保護法によって都道府県医師会から指定された母体保護法指定医のみ行うことが出来ると定められています。しかし2013年に母体保護法指定医師の指定基準が改正され、現在では一定の条件を満たす場合のみ母体保護法医の指定を受けていない医師や病院であっても中絶手術を行うことが認められています。

非指定医が妊娠中絶を行うには厳格に定められた条件を満たさなければいけませんが、中にはその条件に満たなくても母体保護法指定医の指定を受けた病院の連携施設として登録することで中絶手術を行うことを認められているところもあるのが実情です。後遺症リスクをできるだけ最小限に抑えるには、母体保護法指定医が在籍する病院を選ぶことをおすすめします。

異常があった場合はすぐに病院へいく

手術後に身体や心に異常を感じた場合には、すぐに病院を受診して医師に自身の状態を申告することが大切です。中絶を行う病院は、合併症などの後遺症が発生するリスクも十分に考慮しています。中絶手術によって起こり得る合併症に対応できるだけの医療体制が整えられているため、病院へ行けば適切な処置を受けることが出来るでしょう。

また中絶による後遺症は身体よりも心の方が頻度が高く、深刻化しやすいとされています。気分の落ち込みやうつ症状などの心理的後遺症の場合病院へ行くことをためらう女性も中にはいますが、病院ではそのような心の症状に対しカウンセリングや薬の処方などの治療を徹底して行っています。手術後に気になることがあれば、どんなことであれまずは病院に連絡しましょう。

手術後は安静にする

手術後帰宅したら、少なくとも当日と翌日は家で安静に過ごしましょう。手術当日は麻酔の影響が若干残るため、気分の悪さやぼんやり感、頭痛、吐き気といった症状が出ることがあります。また子宮が妊娠前の元のサイズに戻る過程で起こる下腹部痛や出血などの症状は手術当日から数日間続くのが一般的です。

手術後すぐに激しい運動や力仕事などをしてしまうと、子宮の回復が遅れたり出血量が増えてしまったりすることがあります。そのためできるなら手術日から1週間程度は、あまり運動などはせず安静に過ごした方が良いでしょう。

繰り返し中絶を行わない

中絶は非常に低い確率ではあるものの、子宮が傷ついてしまったり感染症にかかったりする危険を伴う行為です。そのため中絶の回数が増えれば増えるほど、後遺症を発症するリスクも増大することになります。また中絶手術を何回も繰り返すとその分子宮内膜が薄くなるため、不妊になる確率が高まります。

中絶はさまざまなリスクを伴うものであり、繰り返し行うことは避けなければいけませんしかし現在ではコンドームを使用していた女性のうち4人に1人が中絶を経験しているとされており、さらにそのうちの4割は中絶を何回も経験しているといわれています。中絶経験をした方は中絶したことがない女性に比べて中絶を選ぶ割合が4倍になることからも、望まない妊娠を避けるための避妊対策が非常に大切です。

コンドームは一般的な使用方法では十分な避妊効果が得られないことがあり、より避妊効果を高めるためには低用量ピルやアフターピルの服用が最善の避妊対策となります。低用量ピルの避妊率は飲み忘れなどなければ99%以上と非常に高く、数ある避妊方法の中では最も効果の高い避妊方法です。また、アフターピルも性行為から3日以内(薬によっては5日以内)に服用することで95%以上の確率で妊娠を防ぐことが出来ます。望まない妊娠を避けるために、これらの避妊方法を普段から取り入れることを強くおすすめします。

まとめ

この記事では、中絶手術が原因で起きる後遺症について解説しました。後遺症はまれなケースではあるものの、ご自身が後遺症を発症する確率はゼロではありません。中絶手術を受ける場合には、後遺症が起きるリスクを理解した上で最小限に抑えるための対策を取ることが大切です。

また現在中絶手術による後遺症が疑われるような症状がある場合には、躊躇せず早急に病院を受診しましょう。

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