「ダウン症ってエコー写真で確認できるのかな?」
そのようにお悩みではありませんか?
確かに自分の子供がダウン症なのか不安ではあってもエコー写真のどこを見ればいいのかもわかりませんよね。
そんなあなたのためにこの記事ではエコー写真のどこを見ればダウン症がわかるかを解説します。さらにエコー写真でダウン症の可能性が高いと判断されたときにどうすべきかまで教えるのでもう悩むことはなくなるはずです!
さっそくダウン症について学んんでいきましょう。
目次
エコー写真で確認できるダウン症の7つの特徴
エコー写真でダウン症を確定することはできませんが、ダウン症の可能性を考える上でエコー写真は非常に有用です。
ここでエコー写真で確認できるダウン症の可能性が高い7つの特徴を紹介します。
首のうしろにむくみ(浮腫)がある

新潟大学より引用
ダウン症の胎児は体の循環機能が未発達のため、血液やリンパ液の流れが悪くなりむくみが生じると言われています。
検査ではNT(首の後ろの黒い部分)の最も厚い部位を2回以上測定し最大値を染色体異常のリスク計算に用います。胎児が小さすぎると正しく判定ができず胎児が大きくなりすぎるとNTが自然と消滅していくため、測定は妊娠11週から13週6日の間に行わなれます。また胎児頭殿長(CRL)は45mm~84mmでなければなりません。
NTが1.0~3.0mm程度であるときには90%以上の確率で正常な赤ちゃんが生まれてきますが、NTが増加するにつれ異常である確率は増え7.0mm以上の場合は正常な赤ちゃんが生まれてくる確率は15%です。

引用:https://fetalmedicine.com/
首の後ろがむくんでNTの数値が高いからといって必ずしもダウン症の子供が生まれるわけではありませんが、首の後ろがむくみはダウン症を判定する大きな基準の一つになっています。
鼻の骨がない
ダウン症の胎児は顔の中心の発達が緩やかであるため、約60%が鼻骨がない、もしくは鼻骨が短いことがエコー写真で確認できます。
通常の胎児でも約2%の確率で発生するため、胎児の大多数が正常であり、正常な妊娠経過を辿ります。
顔面角が大きい
顔面角は口蓋骨の上縁に沿った ラインと、顎の一番前から額に沿って引いたラインとで構成される角度のことを言います。
ダウン症の胎児の約45%が顔面角が正常より大きいことが確認できます。通常の胎児あれば全長(CRL)が大きくなるにつれて顔面角は小さくなっていくため、胎児が大きくなればなるほどこの特徴は顕著になります。
静脈管血流が逆流している

生長会より
ダウン症の胎児の65%に異常波形が見られます。
通常の胎児でも約3%の確率で静脈管血流の逆流は発生するため、静脈管血流が見られる胎児の大多数が正常であり、正常な妊娠経過を辿ります。
三尖弁血流が逆流している

生長会より
ダウン症の胎児の55%に異常波形がみられます。
通常の胎児でも約1%の確率で三尖弁血流の逆流は発生するため、三尖弁血流の逆流が見られる胎児の大多数が正常であり、正常な妊娠経過を辿ります。
手足が短い
ダウン症の胎児は手足も短い傾向にあります。
手足の長さはFL(Femur Length)という数値で測定され、通常の胎児が太腿ほどまで足が伸びる時期に、ダウン症の胎児は骨盤程度までの長さしかないことが多いです。
参考:https://www.thieme-connect.de/products/ejournals/abstract/10.1055/s-2001-15500
頭が大きい
ダウン症の胎児は通常の胎児と比べて頭が大きい傾向にあります。
測定には頭蓋骨の横幅を表すBPD(Biparietal Diameter)と頭蓋骨の縦幅を表すFOD(Front Occipital Diameter)の2つの数字を使います。
妊娠週数 | 平均的な胎児のBPD |
---|---|
8~11週 | 15~20mm |
12~15週 | 15~35mm |
16~19週 | 25~55mm |
20~23週 | 40~60mm |
24~27週 | 55~75mm |
28~31週 | 65~80mm |
32~36週 | 75~90mm |
37~41週 | 80~98mm |
BPDやFODが平均値より10%以上解離がある場合にはダウン症が疑われます。
エコー写真でダウン症が疑われた時はどうすればいい?
ここではエコー写真でダウン症の可能性が高いと判断されたときに、どのような対処をすれば良いのかを説明します。
ダウン症だったときに産むのか中絶するのかを考えよう
エコー検査を受けただけでダウン症を確定することはできません。確定する検査を受ける前にまずは自分の子供がダウン症だったときに産むのか中絶するのかを考えましょう。
確定検査でダウン症陽性と判定された場合には90%以上の人が中絶を選択しますが、大きくなっていく胎児の様子に罪悪感を感じPTSDになる人もいらっしゃいます。
検査を受ける前に産むのか中絶するのかを決めておきましょう。
出生前診断を受けよう
陽性だった場合に産むのか中絶するのかを決断できたならば、出生前診断を受けるのもおすすめです。出生前診断は母親の血液などを利用して胎児が生まれる前にダウン症の判定を行える検査です。エコー検査はあくまでダウン症の可能性を考えるための検査なので、ダウン症を確定するためには出生前診断を受ける必要があります。そのため、ダウン症だったとこに中絶をすることを視野に入れているのであれば出生前診断で確定させて初めて手術を行うことになります。
羊水検査や絨毛検査などの出生前診断なら100%の確率でダウン症を診断することができますが、一方で僅かながら流産のリスクもあります。どちらにせよ産むことを決めているのであれば無駄に費用をかけたり破水のリスクを負う必要もないので、出生前診断を受けずに出産してしまうのも一つの手段です。
ダウン症はエコー写真でわかる? まとめ
今回はダウン症をエコー写真で見極めるためのポイントについて解説しました。
ダウン症に対する不安が解消されていたら幸いです。
メディオンクリニックではダウン症を判定できる出生前診断の無料相談を行っています。「エコー写真みる感じだとダウン症かも…」と不安な方はお気軽にお問い合わせください。